開業前の研修で 自信がつきました

とくし丸を開業したきっかけは何ですか?

当時、私の自宅付近でサンプラザから別の方がとくし丸を開業されました。
その方のチラシが私の家のポストに入っていて、運命を感じました。以前テレビでとくし丸を見て気になっていましたが、そのチラシが私の背中を後押ししてくれました。

買い物にお困りの方をソーシャルビジネスで助けることを、ボランティアではなくビジネスとして成り立っているところに魅力を感じました。
買い物に本当にお困りの方に寄り添い、助けたいと思いました。収入も生活をする上で重要なポイントなので、社会貢献性とビジネスとして成り立つ、バランスが良いと感じました。

開業研修で印象に残っていることは何ですか?

開業研修で印象深かったのは、最終日にとくし丸の同期と写真を撮り、LINEを交換し、「これからみんなで頑張ろう!」と一致団結した瞬間です。

研修前はどんな雰囲気でどんな仲間と過ごすのか少し不安でした。実際に研修が始まると、とくし丸本部のスタッフの方がとても明るく迎え入れてくださり、初日に開催された懇親会ですぐに同期と打ち解けることができました。

自分一人ではないのだと感じました。同じタイミングで始める仲間がこんなにもいるということが心強かったです。今も同期の方と連絡をとっています。開業時期が近いため、開拓のコツや進捗状況の共有、「開業したよ!」というような嬉しい報告も飛び交っています。

そんな同期との何気ない連絡が、「よし、明日も頑張ろう!」と私の背中を押し続けてくれるような存在になっています。

※研修最終日に同期ととくし丸本部と撮影したお写真

実際にお客さま探し(開拓)をしてみての感想を教えてください

実際にお客さま探しを行い、お客さまのお話を聞く中で、想像以上に困っている方がいるな、と感じています。

中にはコンビニエンスストアでしか買い物に行けていない人や、近隣のスーパーマーケットが閉店して電車を使って買い物に行く方もいらっしゃいました。帰り道に重たいお米や大根などの野菜を運ぶのが大変だとおっしゃっていました。

ここまでお客さまの買い物状況やお困りごとを聞き出せているのは、とくし丸本部の研修があったからだと感じています。実際にとくし丸を利用しているお客さまの背景やお困りごとのヒアリング、移動スーパーの説明など、実際にお客さま探しを行うロールプレイを行いました。

また、トークスクリプトも開業研修のときに配布され、それを見ながら今も開拓を行うことができるため、「何を話したらいいのか分からない…」が発生しません。

開業までの業務で収入にも直結するお客さま探しについても、本部からのサポートがあり、安心して営業の準備をすることができています。

とくし丸は、インフラ。地域に寄り添い続けるために

とくし丸導入にあたり、期待していた効果はどのようなものですか?

土屋:地域にどれだけ貢献できるか、ということです。
スーパーマーケットというのは地域に根付いている商売だと感じています。「長年、当社の店舗をご利用いただいたお客さまに寄り添い続けたい」という想いで運営しており、とくし丸事業は非常に有益な事業のひとつだと思っています。

とくし丸導入後、実際のお客様の声というのは本部にどのように届いていますか?

土屋:「生鮮品などの、どうしても買い物に出かけないと買えなかったものが、とくし丸のおかげで買えるようになって、生活が非常に豊かになった」という声をいただいております。

とくし丸の魅力はなんだと思いますか?

土屋:一番は、ご自宅の近くまで商品をお届けできることです。
お客さまにも、「スーパーマーケットがそのまま玄関の前にやってくる」というところを、とくし丸の魅力として感じていただいていると思います。


開業前からの日々のものまで、いなげやからはどんなサポートがありますか?

小林:販売パートナーの中には、小売りが初めてという方もいらっしゃるので、まずは「お買い物をしてみてください」と私はお話ししています。
実際にお買い物をしていただき、何がお店に並んでいるのか、何が美味しいのかなどを自分で確かめて、それをしっかりおすすめできるようになっていただきたいと思っています。

また、様々な手続きは、我々がフォローしています。
そのほか、自治体や介護施設など、個人ではコミュニケーションが取りにくいところに対して、我々「いなげや」の名前を出すことで交渉がスムーズになることもあるので、そのような部分もサポートさせていただいています。
開業された後、お客さまの獲得に伸び悩んでいるという場合には、「どのように新規エリアへの展開を進めていったら良いのか」などのアドバイスもさせていただいています。

やはり、販売パートナーは日々ひとり、もしくはふたりでやられているため、いろいろなお悩みが出てくるものです。随時、相談事は受け付けていますし、愚痴も聞きます(笑)。

そのほかにも、お互いに「売上が上がって良かったね!」というような話も共有させていただきながら、日々サポートしています。

販売パートナーとのコミュニケーションで気を付けていることはありますか?


小林:そうですね。やはり距離感は大事にしています。
あまりに近すぎてはいけないし、遠すぎてもいけないというところは気を付けています。

ただ、台数が増えるにつれてコミュニケーションが希薄になってきていると感じるので、反省しなくてはいけないと思っています。
できるだけ気軽に話せる関係を意識しつつ、「ビジネスではあるけど仲間だ」ということを考えながら接しています。ます。


とくし丸事業における課題や改善点を教えてください。

小林:これだけニーズがあるにもかかわらず自治体によっては、「民間の事業である」という部分で、加担できないというような話をされてしまうこともあります。
公共性のある事業であることを、自治体もしくは国にもっと認知していただけたらと思っています。

とくし丸事業は、ただの金儲けの手段ではなく、「インフラのひとつ」というところを、もっとアピールしていきたいです。

家族で過ごす時間を増やす、とくし丸が魅力です

前職から見た、とくし丸事業の魅力を教えてください

とくし丸事業の魅力は、週に2回、対面でお客さまと直接顔を合わせて販売をすることです。
前職の場合、週に1回商品をお届けするだけでも絆を築くことができていましたが、とくし丸の場合は週に2回、顔を合わせてお話をするので、お客さまとの関係性は比べ物にならないくらい深い絆を築くことができるのではないかと期待しています。
対面販売のメリットは、毎週決まったお客さまと顔を合わせるため、少しの体調の変化や異変にすぐに気づくことができる点だと思います。買い物をする機会を提供するだけでなく、見守り活動で地域に安心をお届けする存在になっていきたいです。

また、ネット通販などの場合は、カタログやインターネットから事前に注文し、冷凍食品のお届けがメインとなります。そのため、解凍が必要となり、すぐに食べることが難しいです。
一方、とくし丸の場合は、その日にスーパーマーケットから商品を仕入れるため、新鮮な青果、お肉、お刺身をお客さまがご自宅の前で自分の目で見て、楽しみながら選ぶことができるのも魅力だと感じています。

髙橋さん流のお客さま探し(開拓)のコツを教えてください

今、開業に向けて順調にお客さまの獲得ができています。
自分のエリア内の個人宅を一軒一軒インターホンを押して、今困っているか困っていないかを聞き出し、利用の意思確認をするという作業のため、非常にやりやすいです。お客さま探しのやり方のマニュアルも、本部より開業前研修でいただいたため、安心して行うことができています。

お客さま探しをする上での私流のコツは、まず自分のことや家族のことを話し、緊張感をほぐすことを意識しています。
本題から入ってしまうと受け入れてもらえないので、庭の花の話をしたり、飼っているペットの話をしたり、打ち解けることができる話題から入るようにしています。

一方で、まだ足腰が元気でとくし丸の利用を希望されない方でも、チャンスはあると考えています。実際に利用を希望されなくても、その方から近所の方やご両親の紹介などで、合計4名のお客さまの紹介をいただいたからです。

お客さま探しの時には私の名刺をお配りしているため、後から思い出してお電話をいただくことが多いです。最初、本部からいただいた約200枚の名刺が、今はもう残り20枚ほどになっています。

また、サポート内容※も充実しており、私の場合はとくし丸本部が1週間ほど現地に来てくださり、私のエリア内の福祉施設や自治体に営業をかけていただいています。
施設のお客さまの獲得ができるだけでなく、その活動によって地域での知名度が上がり、個人宅を訪問していても「見ました!」や「聞きました!」などの声をいただき、警戒されることなくお客さま探しを順調に行うことができています。

※サポート内容は店舗によって異なりますので、スーパーマーケット担当者面談の際、直接お問い合わせください。

これから楽しみなことを教えてください

これから働くうえで楽しみなことは、妻と過ごす時間が増えることです。
前職の勤務地が自宅から30km以上離れており、30年以上、家庭を顧みることはほとんどありませんでした。
ただ、生涯現役で働くことが私の中の目標にあったため、自宅付近で活躍することができるとくし丸に魅力を感じています。

妻も人と話すことが好きなので、2人で力を合わせ、夫婦開業をする予定です。
一緒に過ごす時間を増やし、さらに地域に笑顔を増やすことが、これからとても楽しみです。
とくし丸で夫婦で外に出て身体を動かし、お客さまとお話しすることは、働く側としても本当に素晴らしいことだと考えています。

生涯現役で「最期まで健康で生活を送れること」を夫婦の目標として、これから頑張っていきたいです。